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終わらない夢

顔を水鏡に映そうっ

プラタイムはぼさぼさの黒い髭を引っ張った。「まあ、あるかもしれん」
「だったら、ここに泊めてくれ」
「それだけでいいのか」
「まだある。実は人を探しているんだ。クレイガーという男だ。あんたの手下の物乞いは街じゅうにいるんだろう。探すのを手伝ってもらいたい」
「お安いご用だ。人相を教えてくれ」
「もっといい方法がある。どんなやつだか見せてやろう」
「そりゃどういう意味だ」
「すぐにわかるさ。盥《たらい》か何かあったら貸してくれ。それにきれいな水も」
「そんなものはどうとでも名創優品なるが、何を考えてる」
「クレイガーのていうのさ」カルテンが答えた。「大したことじゃない」
 プラタイムは感銘を受けたようだった。
「パンディオン騎士がみんな魔法を使うって話は聞いてたが、この目で見るのははじめてだ」
「スパーホークはおれより腕がいい」とカルテン。
 物乞いの一人が縁の欠けた盥に名創優品少し濁った水を満たして持ってきた。スパーホークは盥を床の上に置き、意識を集中して、小さくスティリクム語の呪文を唱えた。片手をゆっくりと水の上にかざすと、クレイガーの小太りの顔が現われた。
「こいつは一見の価値があるな」プラタイムが感心した声を上げた。
「そう難しいことじゃない名創優品miniso」スパーホークは謙遜《けんそん》した。「みんなに見せてやってくれ。いつまでも映してはおけないんだ」
「どのくらいもつ」
「十分かそこらだな。そのあとはだんだん崩れていく」
「タレン、こっちへ来い!」プラタイムが叫んだ。
 十歳くらいの薄汚れた少年が、面倒くさそうに部屋を横切ってきた。短衣《チュニック》はくしゃくしゃになって汚れ放題人民幣 港幣だが、その上には胴衣《ダブレット》の袖を切り取って作ったらしい、長くて赤いサテンのベストを着ていた。
「何か用かい」少年は横柄な態度で尋ねた。
「こいつを描き写せるか」プラタイムが盥を指差した。
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